【コラム】04.我々漁師は「海の番人」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「海は神様そのものたい」

今は亡き祖父の言葉ですが、畏れ、敬い、感謝の念を持ち接しなさいということでしょうか。

漁業の未来、それは人と海との共存です。より多くの人と海の恵みを分かち合い、共存していくためにはまず、この海が豊かでなくてはなりませんが、今のままの仕組みではそれは絶対に成し得ません。

現時点では漁獲圧を大幅に減らさなければならないでしょう。今よりも高度で細かい漁獲可能枠の設置が必要不可欠です。

さらに市場と連携し需要をしっかり共有した上で供給することが重要です。同じ 魚でも、より共有しやすい魚を提供して、今まで 以上に質(中身)にこだわるべきです。

そして環境保全。これがとても重要です。

世の中が便利になればなるほどゴミが増えました。世の中の急速な発展にモラルも環境も追いつけず、 自然災害が増え、豪雨がさらに大量のゴミを海へ運ぶ結果となっています。海岸に流れ着くのはほんの一部で、その多くは海を漂流しています。

それを回収しなければならない者がいるとすれば、それは海を生業とする者でしょう。

今の海には漁獲以外の新たな役割と仕組みが必要です。海を守る者の存在がなくてはなりません。

直接海と向き合う我々漁師は「海の番人」にならなければならないと、強く思います。

海の恵みを提供するだけでなく、海の環境を守り、育て、次の世代に引き継いでいく重要な責任があるからです。

「この海は君たちに任せたぞ」

皆からそう思われる存在に漁師一人ひとりがならなければなりません。

「この地域〜海にはこの人達あり」

そんな声が響く時、真の宗像ブランドができあがるのだと思います。漁業の未来、明るい希望 を船に乗せ出港です。

おわり

宗像海人航海日誌(4)

権田 幸祐
1984年6月25日生まれ。
先祖代々続く漁師の家に生まれる。春から秋にかけては巻き網漁、冬はトラフグ漁に従事する傍ら
漁業を盛り上げるべく日々奮闘中

  • このエントリーをはてなブックマークに追加