【人まち事業】魚さばき料理教室 in 志免町

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11月24日(土)、糟屋郡志免町の桜ヶ丘公民館で宗像の市民活動団体、鐘崎の漁村文化を次代へつなぐ会権田幸祐さんたちによる魚さばき料理教室が開催されました。

主催は志免町桜ヶ丘の町内会で、20名ほどが参加。以前、新聞に掲載された権田さんの連載記事を目にした町民のひとりが気に留めたことがきっかけで、海に面していない志免町に権田さんを呼びたいとの思いが実現し2、3年前から実施しています。

この日は海が時化で大きな鰤は持ってこれなかった、と語る権田さん。1キロある鰤をひとり一匹、権田さん指導のもとさばいていきます。各班には若手漁師さんがひとりずつ入って皆さんをサポートします。

まずはあらゆるヒレを全て丁寧に、キッチンバサミを使ってカットしていきます。「ヒレが残ると調理した時に臭みの原因となります」との権田さんの言葉に皆さん一生懸命カットしていきます。

次に金たわしを使い、流水しながらウロコを剥いでいきます。鰤のような小さなウロコを取る時はステンレス製で臭みもとれる金たわしが役に立ちます。「鰤にウロコがあるのも知らなかった」と驚きながらもしっかり洗い流します。

三枚おろしにする準備が整い、包丁とキッチンバサミを使い苦戦しながらお腹を開いていきます。

続けてお刺身へ。身をまな板に付くように置き、皮の方を動かしながら皮を剥ぎ、お刺身用へと切っていきます。

権田さんの切り方、盛り付け方にはまだまだ及びませんが、自分で一匹をさばき切り満足した様子でした。

権田さん作

刺身盛りと、権田さんたちが準備した魚のアラを使ったお吸い物、魚の漬け、穴子煮を皆さんで試食。

  • 魚のあらは必ず事前に熱湯30秒ほど霜降り状態にし臭みを取ること。
  • 魚の漬けは、【めんつゆ+だし汁+砂糖+酒+すりごま】を合わせて漬けると3~4日ほどは食べれる。

・・・など権田さんからちょっとしたコツを教えてもらい、また、「ここ10年くらい魚食普及に取り組んでいる。魚は丸ごとさばいた方が美味しいし、安い。”売れない” “採れない” “食べに行ってもおいしくない” で、残る魚の大量廃棄を食い止めたい。大量廃棄の経費が販売価格に上乗せされてどんどん高くなっていき売れなくなり悪循環の現実。夕方のセール品のお刺身などは漬けにすることで日持ちするので、ぜひ、買って消費してほしい」と強く語りました。

権田さんの思いに胸を打たれ、私たちができることは何か?と考えるきっかけをもらい、また若手漁師の皆さんと参加者の皆さんとの世代間交流にもなった料理教室でした。和気あいあいと魚をさばく志免町桜ヶ丘町内会の皆さんの様子からは、日頃からのご近所同士の深いつながりを感じることができました。

鐘崎の漁村文化を次代につなぐ会は、宗像市人づくりでまちづくり事業として「漁村と都市との交流促進事業」を実施し魚食の普及や漁業の文化を市民に広く伝え、漁村の持続的な発展へと取り組んでいます。

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