1月24日(木)、メイトム宗像の結工房で「団体のビジョンを13文字にまとめよう!」セミナーを開催しました。
参加者は2団体4名と、アットホームな雰囲気の中講座をスタート。
なぜひとこと紹介?
講座では団体のビジョンを「団体とセットで使うひとこと紹介」として話を進めました。
今回なぜこのセミナーを開催したのかというと、「何をしている団体かひと目でわかる」ようになるから。
お店で例えるなら店頭に看板をつけることに近いかもしれません。
情報発信に課題を感じる団体が多いことをふまえ、団体にわかりやすい看板をつけることでまずは団体自身を覚えてもらうことから始めよう、という目的で開催しました。
例えばこのNPO法人…世界的にもとても有名なNPOなのですが、ひとこと紹介がない場合はこのような感じ。
そこにひとこと紹介があるだけで…
こんなにも団体の輪郭がはっきりします。
団体名とひとこと紹介はホームページやパンフレット、チラシなど視覚的な媒体と合わせて使うことでより効果的に団体のことを伝えることができます。
【ひとこと紹介で看板がつく→活動内容が理解しやすくなる→印象・記憶に残る】
うまくいくとこのような循環が生まれます。
さらに!活動内容に共感してもらえると、【口コミしてもらえる】ようになります!
このご時世、世間は発生源がどこかわからない情報で溢れています。
そんなときに強みになるのは信頼のおける知人からの情報。
「こういうことをしているところがあるらしいよ」と話題にしてもらえるだけで、広報的にはそのあたりのチラシの100倍くらい効果があります。
でもそこで簡単に説明ができないと口コミのサイクルは回っていきません。
そういうところでも、ひとこと紹介は団体名とセットで使ってどんどん活用していくと効果的なのです。
なんで13文字?
そしてもう一つ。13文字という字数。
この文字数は広告業界では有名な話なので聞いたことがある人もいるかもしれません。
13文字は、「読み込もうと思っていなくても無意識に理解することができる」文字数なんです。
身近なところでいうと、LINE ニュースやニュース番組のトピックスはだいたい13文字でまとめられています。
普段あたりまえに見ているものですが、実はすごく考えられているんですね。
ちなみにさきほどの「かものはしプロジェクト」さんも15文字程度です。
ではひとこと紹介のポイントを見てみましょう。
ひとこと紹介のポイント
いくつか上げていますが、いちばん大事なのは「団体名とセットで読んで、どんな活動をしている団体かわかること」。
文字数が13文字が難しい場合は多少オーバーしても大丈夫。活動内容がわかることのほうが大切です。
団体のことを振り返ってみよう
ポイントはわかった。さぁ作ろう!…と思ってもすぐに良い言葉が出てくるわけではありません。
質問に答える中で頭を柔らかくしながら、たくさん言葉を出していきます。
このセミナーの醍醐味は実はこの「団体活動を振り返る時間をスタッフ間で共有すること」。
普段なかなか話さないようなことを、ワークを通して共有していきます。
質問1 あなたはなぜ活動しているの?
〜団体に参加する前の自分を思い出してみよう〜
今活動に参加しているのにはいろいろ理由があると思います。
「自分でやりたい!と思ったから」「知り合いから声をかけられて協力したいと思ったから」「活動のこんなところがいいと思ったから」とか。
中には「人が足りないと言われて渋々…」…なんてこともあるかもしれません。
自分が参加している理由を書けるだけ書いてみます。
質問2 活動を通して実現したいことは?
〜活動の目的を考えてみよう〜
その活動を通してまちがどうなっていくとよいですか?
どんなことを目指して活動していますか?
これも書けるだけ書いてみます。
質問3 「誰」に発信したい?
~対象が決まるとひとこと紹介の言葉がより具体的になります~
誰に発信したいか、対象を決めるのは大切。
「この活動に興味をもつ人みんな!」「全世代に知ってもらいたいんです」という声をときどき聞きますが、これは結局誰も振り向いてくれません。人は「誰でもいい」と言われた時点で「じゃあ私じゃないな」と瞬間的に判断する傾向があるからです。
ポイントは、
「○○で、△△な、□□のような人」。
3つくらいの条件を掛け合わせるといい具合に対象を限定できます。
素材が揃ったところで、ひとこと紹介を作っていきます。
書き出した言葉を眺めて、どんなことを実現したい団体なのか、自分にとってどんな団体なのか、ひとこと紹介を考えてみます。
目標は20個!ワークシートに書き出してみて、それを団体内で共有します。
最後にどんなひとこと紹介が出たかみんなで共有しました。
自分では考えつかないような言葉を他の人が書いていたり、団体内では「これがいい!」と思っていたものが、他の人からは「こっちの方が活動のことがわかりやすくて好き」という意見も出たりしました。
セミナーを終えて
アンケートからこのような声をいただきました。
「自分の考えを皆さんに聞いていただき、話し合えたこと、いろいろな意見から一つにまとめられたことが印象に残りました」
「同じ活動をしていても、一人ひとりその思いが違うんだなぁということがわかりました」
「ワークシートを使って考えることで、自分では気づかなかった考えや想いに気づくことができました。
頭の中を整理することができました」
「13文字に『私たち』をまとめられることで、より『知ってもらう』ことにつながると思います。とても楽しいセミナーでした」
普段なかなか話すことのない団体で活動する自分の気持ち、目的や想い。
これからもセミナーの場を他の団体との意見交換や、団体内部を見直す場として活用していただけたら嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!