1月19日(土)、宗像市日の里のCafé Monte(カフェモンテ)さんにて、ロープレむなかた2018のプログラム「子どもたちの笑顔は食卓から〜安心・安全な野菜を食べよう!」が開催されました。
「食について学びたくて」「子どもたちに安心・安全な野菜を食べさせたくて」など食に関心のある参加者8名(大人6名・子ども2名)が集まりました。
ごみ住連とは?
ごみ住連は、健康な野菜を食べることを目的にダンボールコンポストを使った土づくりに取り組んでいる団体です。
ダンボールコンポストとは、ダンボール箱の中に基材を入れて、微生物の力で生ごみを分解し、堆肥(たいひ)にするもの。
1基あたり3〜6ヶ月で約50kgの生ごみを処理することができます。
今回のプログラムは、そんなごみ住連の「土をつくり、野菜を育てるうれしさ、自分たちが育てた食べ物のおいしさを感じてもらいたい」という想いから生まれました。
食の大切さについて学ぼう
まずは、ごみ住連代表・岡田さんより「食のおはなし」です。
「食品ロス」って知っていますか?
飲食店や家庭での食べ残しや食品メーカーの余剰在庫など、食べられるのに廃棄される食品「食品ロス」。
世界中で年間13億トン、国内で年間2000万トンを超える食品が廃棄されているそうです。
この食品ロスを削減するため、世界中でさまざまな取り組みが行われています。
たとえば、まだ食べられるのにさまざまな理由で廃棄されている食品を集め、食べ物に困っている人々に届ける活動「フードバンク」。
宗像市でも、11月の「むなかた環境フェスタ2018」で家庭で眠っている食品を集めて必要としている人に提供する「フードドライブ」が実施されました。
他にも、「ドギーバッグ(※)」を持ち歩き、”自己責任において持ち帰る”ことを証明する「自己責任表示カード」を店側に示して食べ残しを持ち帰るなど、食品ロスを減らすための取り組みが少しずつ広がってきています。
※飲食店で食べ残した料理をつめて持ち帰るための袋や容器
生ごみのサイクル
宗像市のごみ処理にかかる金額は1年間で約9億円(2017年度)。
市指定の家庭用燃やすごみ袋の中には、「生ごみ」が約35%、ペットボトルや新聞などの「分別ごみ」が約35%も入っているそうです。
生ごみを減らし、分別ごみを正しく分別して資源にすれば、ごみ袋に入るごみをもっと減らすことができます。
「生ごみをごみとして出すのは、もったいないんです」と岡田さん。
料理をして出る生ごみを堆肥にする。
堆肥を使って土をつくり、畑やプランターなどの自家菜園で野菜を育てる。
自分で育てた安心・安全な野菜を使って料理をして食べる。
「家庭でできる生ごみの堆肥化は、食品ロスの対策になることはもちろん、子どもたちと一緒に行うことで、食生活の改善や食育にもつながります。一石何鳥にもなるんですよ」と生ごみをごみにしない大切さを教えていただきました。
人形劇「びせいぶつくんはえらい!」
続いて、ごみ住連メンバーによる人形劇です。
人形はメンバーの手作りで、廃プラスチックを使っています。
ダンボールコンポストのことや微生物のはたらきなど、わかりやすく楽しく劇にしているので、参加者の子どもたちも一生懸命見ていました。
安心・安全な野菜を使ったCafé Monte特製ランチ
さいごに、Café Monteさんの特製ランチを参加者のみなさんでいただきます。
野菜づくりが大好きなオーナーが、お店の前にある自家菜園で育てた安心・安全な野菜を使って作ってくださいました。
本日のメニュは・・・
- ポトフ
- じゃがチーズ
- お野菜とひよこ豆のショートパスタ(トマトソース)
- じゃがいものガーリックパスタ
ダンボールコンポストの堆肥を使って育てたじゃがいもをはじめ、オーナーの自家菜園で採れた新鮮な野菜がふんだんに使われています。
今回、ショートパスタに使われているひよこ豆も自家菜園で採れたものとのこと。
ひよこ豆は育てるのが難しく、参加者のみなさんも驚いていました。
「ひよこ豆のタネが売っていたので育ててみました。長い時間をかけてできたもので、人が集まったときにみんなで一緒に食べたいと思っていましたので、今日はすごくうれしいです」と笑顔で語るオーナー。
食のおはなし、人形劇、そして野菜たっぷりのおいしいランチにみなさん大満足でした!
「ダンボールコンポストの堆肥を使うことで、こんなにおいしい野菜ができることに感動しました」
「ダンボールコンポスト以外にも食品ロスやフードバンクの話が聞けて、とても勉強になりました」
「子どもたちのために食について見直したいという気持ちになりました」
ごみ住連は、宗像市と協働でダンボールコンポストの普及活動をしています。
ダンボールコンポストをやってみたい方、安心・安全な土づくり、野菜づくりに興味がある方は、各地区のコミュニティーセンターなどで開催される講座にぜひ参加してみてください。