「ローカル×デザインアカデミー(Local Design × Academy 略してLDA)」は、地域の担い手が集うまちづくりの学校です。
今年で4年目の開催となるLDA2019。
テーマは、「企画を実現する方法」です。
1限目… 新しい視点で「まち」を見てみよう
2限目… 企画は誰でも実現できる
3限目… 企画の実現に欠かせないもの
誰もが企画を実現できる仕組みと具体的な方法を、「NPO法人 福岡テンジン大学(以下、テンジン大学)」の学長とその団体に関わる人たちから3回にわたって学びます。
8月9日(金)メイトム宗像の結工房でLDA2019 1限目が開催されましたので、その様子をご報告します!
講座:テンジン大学学長 岩永 真一 さん
まちづくりに役立つ見えない資産
まずは、岩永さんから「まちと人との関わり」についてお話しいただきました。
岩永さん自身、天神という”まち”で”人”と関わっていくことで、自分の”見えない資産(経験・人脈・評価・価値観・個性など)”が増え、仕事の幅が広がっていったそうです。
「履歴書には書けないけれど、ちゃんと蓄積されます。まちづくりやコミュニティには、この”見えない資産”が役立つんです」と、岩永さん。
さまざまな企画を「授業」という形で開催し、まちと人をつないでいるテンジン大学。
岩永さんがテンジン大学の仕組みをゼロから作り上げることができたのも、”見えない資産”の力が大きかったといいます。
テンジン大学を立ち上げた背景には、「自分を育ててくれた天神というまちへ恩返しがしたい」という想いもあったそうです。
行動を促す問いを言語化する
また、テンジン大学コミュニティの特徴から、”言語化”する大切さについてのお話もありました。
テンジン大学では企画(授業)をつくる際に、徹底的に問い(Why・What・How)を言語化するそうです。
問いを適度に配置して言語化することで、自分の感情やモヤモヤを表現することができます。
同じ関心のある人とつながることもできます。
さらに、スタッフとして企画に参加した後や、授業コーディネーターとして企画を実施した後など、さまざまな場面で体験を言語化することも徹底しているとのこと。
「なぜ参加したの?」
「何を持ち帰れるの?」
「それであなたはどうするの?」
「100点満点で何点?」
「その理由は?」
「みんなにシェアしたいことは?」
「言語化することで、自分の気持ちに気づくことができ、次の行動へとつながる」と岩永さんはいいます。
ワーク:企画のアイデアを探す
ワールドカフェ
次に、提示されたお題について各グループごとに自由に意見を出し合い、企画のアイデアを探すワールドカフェを行いました。
話し合いの中で出てきた意見・アイデアは、テーブルの上の模造紙にどんどん書き込んでいき、言葉を可視化していきます。
お題は次の3つ。
①宗像の誇りに思うこと・残念だと思うこと
②その中でほうっておけないこと・外せないと思うこと
③誰かと一緒に企画してみたいアイデアの種は?
※お題①終了後、各テーブル1人を残して他のメンバーは別テーブルへ移動。より多くの方の意見に触れながら、企画のアイデアを探します。
「そうそう!私も同じこと考えていました」
「なるほど。そのアイデアおもしろいですね」
みなさん日ごろ感じていることや想いを”言語化”し、宗像のことでとても盛り上がっていました!
さいごに、グループごとにどんな意見やアイデアが出たのかを発表。
宗像の魅力発信(宗像大社、食など)、体験(農業、漁業など)、日の里団地の活用(体験移住ツアーなど)・・・たくさんのアイデアの種が出てきました!
今回出てきたアイデアの種をもとに、LDA2019 2限目で企画書を作成していきます。
LDA2019 1限目を終えて
「体験の言語化」や「言葉の可視化」という言葉が印象に残っているという意見が多く、講座とワークを通して、自分の感情や想いを”言語化”し、さらに”可視化”する大切さを改めて学ぶことができました。
他にも、たくさんの気づきや発見を得ることができ、楽しく学ぶことができたという意見もありました。
「まちづくりについて考えるきっかけになった」
「なるほど!と思うことが多かった」
「いろいろな話を聞いて、新しく気づいたことがたくさんあった」
「みなさんとの意見交換の中で自分が想定しなかったことを発見できた」
次回、LDA2019 2限目「企画は誰でも実現できる」は、8月22日(木)の開催です。
これまで企画を実現してきた2人のテンジン大学授業コーディネーターから、そのノウハウと経験をうかがいます。
ワークでは、実際に企画書を作成します。
お楽しみに!