12月11日(金)、市民活動団体「からふる宗像」による『ちょっとだけよ〜♪中国体験』が開催されました。開催場所は、アロマリーネ香音(かのん)。
講師の今林真由美さんは、1997年〜1999年の2年間、青年海外協力隊の看護師教育者として中国の河南省南陽市に滞在。
豊かな暮らし…とは言えない当時の現地住民の日々の生活や辛かったことなど、写真を見ながらお話してくれました。
海外に行きたいと思っていた今林さん。協力隊へは何度か応募し、やっと参加できることに。中国は三国志などを読んでいて興味があったと言います。
派遣された寒い地域の南陽市では、セントラルヒーティング*などはなく、練炭ストーブでみんな暖を取っていました。お米が取れないため、日々の食事は小麦粉を使った餃子や麺類、饅頭(マントウ)などが主食となり、あとは1種類の野菜を千切りにして炒めたものが並ぶだけ。饅頭の中には肉類などは入っていません。
*中国各地の都市政府が町全体に提供するセントラルヒーティングシステムを「集中供暖」と言います。大規模な温水循環暖房設備(暖气)です。
派遣された病院では、なかなか中国語が伝わらず、苦労したことも多々あったと言います。そんな中でも、現地を見て課題に感じた看護師と患者間とのコミュニケーションについて、そのテクニックを伝える講義を根気よく続けます。優しい婦長さんに恵まれたこともあり、続けているうちに看護師たちが来てくれるように。
一方、今林さんの帰国と入れ替わるように北京を訪れ、6年ほど滞在し、現在は二胡*演奏家として活動している内田さおりさん。ご両親から聞いてきた中国の話の影響もあり、中国語を学び始めます。
*中国の伝統的な擦弦楽器の一種。2本の弦を間に挟んだ弓で弾きます。
当時、内田さんが暮らした北京では、とても栄えていて住み心地が良かった、と言います。今林さんが滞在した南陽市の生活ぶりを聞いて、その落差にとても驚いていました。
あまりにも住み心地がよく、1年滞在の予定が現地で仕事も見つけて、6年滞在した内田さんですが、当時、二胡の印象は公園にいるおじいちゃんがカンカンみたいなものを鳴らしているような、そんな印象だったようです。
そして今から4、5年前に二胡の魅力に取り憑かれて、今は病院などでボランティアとして演奏活動したり、二胡の普及にも努めています。
活動の中で、台湾などへ行くことも増え、今まで学んできた中国語が二胡を介して役に立っている、と内田さんは言います。
この日は、エーデルワイス、賽馬(さいま)、もののけ姫などの曲を演奏。
その音色はまろやかで優美で、なぜだかとてもなつかしい音でした。
広大な国土を有する中国国内での貧富の格差について同時期に中国に滞在したお二人から聞いて、ちょっとだけ、中国の暮らしや文化を体験できました。
ロープレむなかたとは? = Local(地域)×Play(体験する)
地域活動を体感し、地域の魅力を発見することを目的とした宗像独自のプログラム。
2020年度のプログラムはこちらをご覧ください。
主催は市民活動・NPOセンター(運営:一般社団法人PENTAGON)です。