JINSEI inc.による「夢の見つけ方・追いかけ方」講座!
「あなたの夢は?」、「夢をもとう!」という言葉をよく耳にします。
「夢」といっても、それは「職業(JOB)」なのか、「したいこと(DO)」なのか、「在り方(BE)」なのか…その質問自体、実はふわっとしています。
本講座では「職業」ではなく、「在り方」について、その夢の見つけ方とたどり着くまでのプロセスを論理的にお話ししていただきました。
Local Design Academy2017の1限目に登壇していただいたのはJINSE inc.の3人!
某有名会社のコンサルタント経験をもつ代表取締役CEOの長谷川嶺さんを中心に、取締役お二人の生の経験話を交えて「夢への挑み方・攻略方法」を学びました!!まだ30代も前半の若い先生ですが創業から関わっていた会社を大きく拡大させるなど実績は素晴らしく、東京で培ってきた多くの経験から紡がれる言葉は実践者にしか語れない特別なものでした。
全て詳細には説明しきれませんが、大筋の流れだけでもここにまとめたいと思います!
「夢をもつ」は「ラスボス」
どういう意味?
「夢を叶えるためには、ラスボスを倒せるくらいまで自分のレベルを上げなきゃいけないんだよ」
ということです。
ラスボスを倒すのに必要なレベルが90だったら、今の私のレベルはどれくらいかしら?装備している武器は何かしら?…これらを客観視して自覚するところから物語はスタートです。
だいたいスタート時はレベル1。装備は木の棒です。こんなんじゃとてもボスとは戦えません。
けど、木の棒のままいきなりボスを倒そうとする人が多い。そして玉砕、夢を諦める。
何事も順序が大事!そのステップとは?
1. QUESTION 矛盾を受け入れよう
過去自分が身につけてしまった成功体験(例えば、過去、集団の中で周りに合わせた行動をとったことでその場がうまくいったため、「集団の中では個性を主張せず大人しくしている方が良い」とインプットするといったこと)に対して、向かうべき方向に進んでいくと「矛盾」にぶつかることがあります。(「自分を主張することも必要だ」など)
レベルアップするためには時として、その「矛盾」を肯定していくことも必要になってきます。
ただ、「矛盾を受け入れる」とは過去の成功体験を否定するということ。
つまり、『自己否定すること』
ここでモンスター登場です!
「いやだ!この矛盾を受け入れてしまったら今まで自分が信じていたものはなんだったんだ!これまでの自分を否定したくない!」
この心に生まれる抵抗こそが、モンスターの正体です。
たいていの人はこのモンスターを倒さないか、気づかないふりをしているそう。モンスターの存在に気づくだけでも、成長の一歩なんですね。
これと戦うには武器が必要です。その武器とは?
武器 Ⅰ:「知識」
例えば
- 動的平衡 vs 一貫性の原理(生物学と心理学の矛盾)
- 因果(因中有果)
- 顕教・密教(言語の限界/思考と感情の非同一性)
- 表裏・陰陽・空
- 方法としての客観視(第三者視点からの自称/物理的距離を伴う観察)
などなど…。
難しい言葉が並びましたが、つまりは、
「モンスターは倒せます!」
矛盾を肯定できるようになる、つまり過去の自分を受け入れて新しい自分を構築できるようになると、自分に嘘をつかなくていい状態になります。
「これを仲間の中で共有できていたのが大きかった」と、竹下さんは振り返ります。武器の他にも、それを支えてくれる仲間のバックアップは大きな要素なんですね。
実際はこの第一関門が一番ハードルが高いとのこと。このハードルを越えない限りはずっとモヤモヤ、夢は遠ざかるばかり。いかに早くこのステップを乗り越えるかで、その後の人生も大きく変わっていきそうです。
ここを通過すると思考性がかなり柔軟になり、変化を楽しめるようになります。
そのあとのステップを追っていきましょう。
2. VISION 夢の解像度を上げよう
例えばそれは、においがする映像。イメージがくっきりと固まってくる感じです。
眠れなくなるほどわくわくするVISIONを描こう!
「これが見えたとき、俺の人生でやりたいことはこれだ!」と思った嶺さん。
しかしこの先に実はもう一匹、モンスターが潜んでいるのです。
3. POSITION 現在地を把握して、旗を立てるまで
これも夢を追いかけるためのプロセスの一つ。
「こうしたい!」が見えたあとにぶつかる問題。
「…何したらいいんだろう?」
「夢」が単に“職業”のことを言うのであればその道に進むための勉強をしたり資格をとったり、やることはわかりやすいのですが、「まだ世に仕事として存在していないもの」や「生き方そのものを体系化したようなもの」であれば、答えはどこにもありません。自分で作っていくしかないのです。
ここでは「何から始めれば?」についてお話していただきました。
現在地の把握
自分が今どこにいるのか。それを把握するには、何かしらの対象を使って自分との距離を測る方法があります。対象は「人」であったり「経験値」であったりいろいろです。対象を使って自分がどこにいるのか定めることを「空間定位」といいます。
ここで大切なのは、事実としてその距離をきちんと把握すること。
つまりは、目標とする人(もしくはモノ)と自分を比較しなければいけません。
ここでモンスター(心の抵抗力)登場!
「自分と誰かを比較なんてしたくない!!」
いつだって実力テストは嫌なものです。自分のレベルが露骨にわかってしまうんですもの。でも、夢との距離がどれくらいあるのか、自分は今どこにいるのかがわからなければ夢に近づいていくこともできません。
さらに、ここでのモンスターが使ってくる厄介な魔法があります。「感情と思い込み」です。
自分を守りたいとき、人は自分を小さく見せたり(謙遜)、逆に実力以上に大きく見せたり(虚栄)します。また「自分はここまでできるはずだ」と思いたいときもあります。
この事実と違う見せ方をさせる「感情と思い込み」は、夢との距離に時空の歪みを生じさせます。
実際には夢はすぐそこにあるのに、ものすごく遠くに感じたり、すごく高いところにあって手が届かないように感じたり。
時空の歪み攻撃によって夢との距離が測れなくなると、自分がどこにいるのか、進んでいるのかどうなのかもわからなくなります。そして不安になり、しまいには夢が離れていってしまうということも。
この時空の歪み攻撃に対抗する武器はないの⁇
武器 Ⅱ:「事実思考」
あります。感情や思い込みという目には見えないものではなく、“事実としてどうであるか”という「事実思考」を装備しましょう。それは、今の自分の実力はこれなんだと、受け止める覚悟をするということです。
ここまでで現在地がわかりました!よーし進もう!!…と思った矢先、改めてこんな現実にぶつかることもあります。
- 頂が高すぎるということがわかってしまった(え、現在地わかったけどあんなに高いところにあるの←絶望)
- 目的地まで遠すぎて、道が見えない(どっちの方向に行けばいいのかもわからないほどに)
けれど、ここまでちゃんとステップを踏んできている人にはきちんと実力が備わってきているもの。
これまでに身についている具体的な実力とは、
- 自分を肯定でき、変化を恐れない心
- わくわくして眠れなくなるくらいの匂いのするVISIONを持っているという事実
- 客観的事実思考を身につけており、いろんな誘惑に打ち勝てる自信
などですね。
あとは「勇気」だけです!
旗を立てよう
「どうして旗を立てるの?」
旗を立てることで、たくさんの“良いこと”があるからです。
さて、その旗には書くものがあります。
- 匂いのするビジョン(目的地)
- 現在地(自分は今ここにいるぞ)
- 助けてほしいこと
旗を立てることで起こる“良いこと”とは?
①仲間が集まる
今回「Local×Design Academy2017を開催したい!」という旗を立てたことで11名のメンバーが集まってくれましたし、ゲストのみなさんにも来てもらえました。これは旗の一つの効果です。
②選択肢が増える
旗を立てると自分の興味が明確になります。そして、「あの人はこういう情報が欲しいんだ」というのが周りから見えやすくなり、結果として情報やものが集まってくるのです。「こういう働きかたがあるよ」と誰かが新しい概念を持ってきてくれたりするので、選択肢が増えるということです。
③自分を逃さない
一度立てた旗、みんなが目にした旗を下ろすのはとてもかっこ悪い。下ろしてもいいけれど、そのときにはしっかりと自分と向き合う機会ができます。
4. PACE いつまでに、どこまで行こう?
実はここまででラスボスを倒す力はついています。自分でも、「もうボス倒せるんじゃないかな?」という自信をもち始めている頃です。じゃあいつ倒しに行こう?
「いつやるの? 今でしょ!!」
このノリは夢の追いかけるプロセスの中では絶対NG。下手をすると、今まで積み上げたものもろともGAME OVERになる可能性すらあります。夢に向かうための足の運び方にもポイントがあります。
勇気と幸せを感じる歩幅で
段階を追って夢に近づいていこう、ということです。ちょっと勇気がいるくらい、そして同時に幸せも感じながら。この二つともが、大事です。
レイヤートランジション
急に環境を変えたり、今までやっていなかったことをいきなり習慣として取り入れたりすると、負荷がかかったり反動がきたりします。時間をかけて徐々に進んでいきましょう。
なので、夢の実現のために仕事をすぐに辞める必要はないとういうことです。今の仕事をしながら、同時にその方向に少しずつ進んでいけばよいのです。
寄り道してもいい(人生を選択しよう)
目的地に向かう途中、美味しそうなパン屋さんに目が止まりふらっと寄ってみたり、すごく景色がいいからと車を降りて景観を楽しんだり…。目的地に到着する間の寄り道は、その旅を豊かなものにしてくれます。夢に向かうプロセスにも同じことが言えるのではないでしょうか。
ただし、これは現在地と目的地がはっきりしていて、期限も決まっていればの話です。人生はそんなに長くありません。目的だけは見失わないようにしましょう。
ラスボスを倒したら、あとはやり込みモードへ
夢に立ち向かえるまでのレベルになり、「あとは進むだけ」の状態になればほぼ無敵です。最後に嶺さんの言葉でまとめます。
「まずは、自分自身を承認してあげてください。自分の心の声を大事にして、好きなものは好きと、声に出してください。まずは自分自身を満たしてください。自分が本当に満たされると、自分の夢が自ずと周りへ広がって行きます。自分のためにやっていたことが、周りの人のためになっていきます。そうするとあるとき心の声が聞こえます。
『あぁ、これだ』
こう思える仕事、それが使命だと思います。
人生はあっという間です。一瞬一瞬、自分の命を大切に使っていきましょう。」
内容の濃い、JINSEI inc.さんの熱いトークの90分はあっという間でした!
夢を追いかける自分たちが今どの段階にいるのか、これからどうしていけばいいのかの道筋の一つを示していただきました。
「現実には難しいからと夢から目を背けていましたが、それこそがモンスターなのだと、そしてそれを倒して皆前に進んで行くんだということがわかってすっきりしました!」
「生き抜く力は、やはり知識なんだなと実感しました。まだまだこれからもたくさん学ばせていただきます。」
「自分と向き合う、自分をさらな状態にして、自分の本心をちゃんと理解し、自分に素直に生きていきたい!!そう強く想い直した貴重な時間でした。」
など、参加者からも大変満足な声が寄せられました。
JINSEI inc.のみなさん、本当にありがとうございました!!