【ロープレ2021】むなかた中学生オンラインビブリオバトル

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12月12日(日)午後、宗像ビブリオバトル倶楽部主催の「むなかた中学生オンランビブリオバトル」が開催されました。

宗像ビブリオバトル倶楽部は子どもからお年寄りまで、本について語らい、感動をシェアしあう街を目指して、ビブリオバトルを中心に市内で活動しています。

ビブリオバトルとは?

ビブリオバトルはおすすめの本を5分でプレゼンし、一番読みたくなった本に投票して「チャンプ本」を決める、本の紹介コミュニケーションゲームです。
「人を通して本を知る、本を通して人を知る」をキャッチコピーに全国で開催されており、小中高校、大学、一般企業の研修・勉強会、図書館、書店、サークル、カフェ、などで広く活用されています。

▶︎ビブリオバトル紹介動画

団体は宗像市図書課の協力のもと、各学校の司書の方々を通しておすすめの本をプレゼンする中学生を募集。河東、自由ヶ丘、中央中学校から、学年に偏りなく8名の生徒がバトラー(本の紹介者)が名乗りを上げました。バトラーは1部と2部に分かれ、それぞれの部でチャンプ本を目指しておすすめの本をプレゼンしました。
観戦者として集まったのはバトラー出身校の司書をはじめ、読書が好きなまちのみなさんです。団体のFacebookや宗像市タウンプレスのお知らせを見て集まり、画面越しに中学生をあたたかく見守ります。中学生がどんな本を紹介してくれるのか、期待が高まります。

第1部

【また、同じ夢を見ていた】

住野よる 著

「君の膵臓をたべたい」や「青くて痛くて脆い」で知られた住野よる。バトラーは「君の膵臓をたべたい」の映画を見たのがきっかけで著者を知り、本を手に取ったそうです。
本作では「人生とは○○みたいなものよ」というおもしろい口癖が何度か出てくるのですが、中でもバトラーが一番印象に残っているのは「人生とはプリンみたいなものよ」というセリフなんだそう。

【ダレンシャン】

ダレンシャン 著

「あなたは友達のために死ねますか?」という問いかけから始まったプレゼンが印象的でした。友人を守るためにバンパイアになってしまったダレンの話です。
この本のオススメなところは、気づいてほしいところが太字になっているところ。そうなっていることでその都度意味を考えさせられるそうです。また翻訳する人によっても表現が変わってくるので、読み比べてみるおもしろさもあるのだそうです。

【昔話法廷】

今井雅子 原作 NHK Eテレ制作班 編

王妃は有罪か無罪か?カチカチ山のウサギに執行猶予は?三匹のこぶたは殺人罪か正当防衛で無罪か? おなじみの昔話を現代の法廷で審議。あなたが裁判員ならどうする? 裁判員制度を考える話題のNHKEテレの番組を小説化。

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バトラーが小学6年生のとき給食の時間に流れていたのを思い出し、学校の図書館で見つけて手に取ったそうです。最後に判決が出るわけではなく読者に委ねられるので、自分だったらどうかと考えさせられるところがおもしろいところなのだそうです。

【都会のトム&ソーヤ】

はやみね かおる 著

どこにでもいる平凡な中学2年生だがどんな状況でも切り抜けられるサバイバル能力をもつ内藤内人(ナイトウ ナイト)と、財閥の跡取り息子で頭脳明晰な竜王創也(リュウオウ ソウヤ)を中心とした冒険を描く、現代版トムソーヤ。2人の他にも魅力的な登場人物が多数いるのですが、バトラーがイキイキとキャラクター紹介してくれたのが印象的でした。
全部で18巻ありますが、バトラーは6巻がオススメなのだそう。

第2部

【ハニーレモンソーダ】

村田 真優 作

少女まんが誌「りぼん」で人気の青春ラブストーリーの映画版が小説化したもので、1巻完結作品。
地味な優等生の主人公の女の子が、レモン色の髪をした男の子の強さに励まされ、成長し変わっていくという話。主人公にバトラー自身が重なるところがあり、その成長を見ながら背中を押され、勇気がもらえたといいます。

【あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら】

汐見夏衛 著

中学2年生の主人公の女の子が戦時中にタイムスリップしてしまい、そこで特攻隊の男の子と出会うというストーリー。
バトラーは現代と戦時中での考え方の違いを痛感したそう。夢にも出てくるくらい影響力のある本で、自信を持って一番推せる本だということでした。表紙の少女が見ている景色が何なのか、それは読むときっとわかります。

【流浪の月】

凪良ゆう 著

2022年に映画化が決定した作品です。ニュースに取り上げられ、少女は世間の目から「可哀想な被害者」、誘拐犯は「凶悪な犯人」とレッテルを貼られるが、果たして真実は?
バトラーはこの本を読んだことでニュースの見方が変わったといいます。また世の中が甘くないことも知ったそう。表紙に何気なく載っているアイスクリームも、本を読み終えると見え方が全く違ってくるのだそうです。

【絶対に行けない世界の非公開区域99】

ダニエル・スミス 著

タイトルの通り、世界の非公開地区について取り上げた本です。バトラーはオススメする場所を、本を開いて写真を見せながら紹介してくれました。
コカ・コーラのレシピは厳重に巨大金庫に保管されていることや、韓国と北朝鮮の間にある軍事境界線が実際どうなっているかなど、バトラーの熱意が溢れ出るプレゼンでした。

今回のチャンプ本

白熱したプレゼンを終えどの本も読みたくなりましたが、投票の結果、1部では「都会のトム&ソーヤ」が、2部では「流浪の月」がチャンプ本として選ばれました!

チャンプ本を取ったバトラーはもちろん、惜しくもチャンプを逃したバトラーにも参加賞として図書カードが後日贈呈されます。
観戦者には事前に「ひとことほめシート」の入力をお願いしており、バトラーには観戦者からの感想がそれぞれ送られることになっています。

参加者からはこんな感想が寄せられました。

  • 普段読まないような本を知ることができ、普段聞けないような中学生の考えを聞くことができてとても楽しかった
  • 中学生のみなさんが自分の言葉で、自分のその本のおすすめポイントを紹介してある姿がとてもすてきだなと思いました。時間だけが決まっていて、自由に本のことを語れるところがいいですね。
  • 話しやすい雰囲気があってよかった
  • 中学生だからこそのセレクトもあったり、「おお!そうきたか」という本もあったり。皆さん緊張されながらも目が輝いていて、私も ワクワクしました。
  • 今の学生は本を読まない。。なんて報道も見られますがそんなことないですね。 大人顔負けの難しい本を読んで自分なりの考えをきちんともって発表できて素晴らしいとおもいました。
  • バトラーにならなくても観戦者でも じゅうぶんに楽しめるし、新たな本を読むきっかけにもなる!と思いました。さっそく、近くの図書館に行こうかなと思いました。

宗像ビブリオバトル倶楽部では今後もビブリオバトルを開催していくそうです。コロナが落ち着いた際には再び対面での開催を実現させたいとのこと。興味のある方はぜひ参加してみてください。

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