梅雨入り直前のよく晴れた5月28日(日)。メイトム宗像の和室で市民活動団体「Special SIBLINGS きょうだいっこ♡しょうがいっこCLUB」がイベント「オチエあそび」を開催しました。
「Special SIBLINGS きょうだいっこ♡しょうがいっこCLUB」とは
Special SIBLINGS きょうだいっこ♡しょうがいっこCLUB(以下、Special SIBLINGS)はきょうだい児が助け合える仲間をつくったり、きょうだい児や障がい児子育てをする保護者が孤独にならないよう、交流の場を作っている団体です。看護師や発達支援士の資格を持つスタッフが毎月数回、趣向を凝らしたイベントを開催しています。
「きょうだい児」とは
「きょうだい児」とは「障がいをもつ子の兄弟姉妹」のこと。健常者であるきょうだい児は、親が障がい児につきっきりになってしまうため小さい頃から我慢しなければいけないことが多く、甘えられなかったり、一緒に世話をしなければいけなかったりと、精神的・身体的にさまざまな悩みを抱えていると言われています。
活動への想い
代表の藤田さんは発達障がいのある長男と健常者の姉妹の、子ども3人を育てるママです。3人それぞれに時間をかけたい一方、お兄ちゃんとまだ幼い次女にばかり構ってしまい、真ん中の長女にいつも我慢させていることに課題を感じていました。
また藤田さん自身、障がい児を育てる中での悩みや不安を同じ環境にあるママたちに共感してもらい、励まされることでこれまで乗り越えてこられたという思いがあります。
長女や次女には、将来的に親以外で支え合える仲間をつくって欲しい。そして藤田さん自身では、孤立しがちな障がい児子育てをみんなで支え合いながら頑張っていきたいという願いが、活動の根底にあります。
オチエあそび
今回見学させてもらったのは「オチエあそび」。発達支援士でもある副代表 中村さんが「遊びの中に成長がある」をテーマに、療育的視点で独自にプログラムした楽しい遊びの時間です。
大人5人と子ども7人(3歳〜小学校中学年ほど)が参加した10時から12時までの2時間を紹介します。
まずは「マス鬼ごっこ」
床に9つのマスを作り、一人鬼を決めます。「せーの」でみんな一斉にジャンプして他のマスに飛び移りますが、鬼と同じマスに入ったら負けです。
大人はすぐに息が上がってしまってしまいましたが、子どもたちは「まだやりたーい!」と元気いっぱいでした。
次に、クイズ大会
オチエさん(副代表 中村さん)が用意してきた「お題」について、ヒントを出していってそれが何のことを指しているのか当てるゲーム。例えばお題が「りんご」なら、「果物」「赤い」などのヒントから連想していきます。
解答した子と問題を出してくれた子には風船をプレゼント。好きな色を選べることもあって回答する子どもたちにも熱が入ります。
風船遊び
クイズ大会でもらった風船を膨らまして遊びました。色とりどりの風船を放り上げたり、絵を描いたり…。複雑なおもちゃを与えなくても、子どもたちは独自で新しい遊び方を生み出していくのだそう。親は見守りつつ、情報交換や雑談に花を咲かせます。
クレーンゲーム
最後には子どもたちお待ちかねのクレーンゲームです。紙コップで作った簡単なクレーンで小さいおもちゃ、お菓子などをつかみ取りします。子どもたちは目をキラキラさせてクレーンゲームを楽しんでいきました。
さいごに
参加する子どもは発達障がいをもつ子や学校に行きづらさを感じる子、きょうだい児などさまざまです。障がい児を育てる保護者は悩みを相談する相手が身近にいないことも多く、施設の相談員以外に気軽に情報交換できる場所を持てていない人も多いのでは、と藤田さんは言います。
「障がい児を育てる中で感じる不安や問題は障がい児をもたない保護者には共感してもらいにくいので、障がい児育児は孤立しがちです。でも同じ悩みを抱える保護者は多いと思うので、この場に来てもらっておしゃべりして、心の安らぐ場所になればと思っています。ゆるく、長く、楽しく活動を続けていきたいです」と話しました。
Special SIBLINGSでは「オチエあそび」の他に、
- 平日開催のママだけの気軽なおしゃべりの場「おしゃべり会」
- 土日開催の「親子deおしゃべり会」
- きょうだいと、親子と、友達と…絆を深める場「絆の会」
- 「工作イベント」
- 「ダンス交流会」
などを企画・開催しています。
団体情報やイベント詳細はInstagramや公式LINEをご覧ください。
▷ イベント情報・代表 藤田さんの日々のぼやきなど↓
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