1月24日(水)、メイトム宗像 結工房で市民活動・NPOセンター主催『CIRCL-むなかた井戸端会議❾』を開催しました。
「ゲストのお話とコーヒーにひかれて」「これからの活動のために視野を広げたくて」「ちゃんとしたコーヒーの淹れ方を学びたくて」など、コーヒーの世界に関心のある7名の参加者が集まりました。
『CIRCL-むなかた井戸端会議』とは
宗像の今やこれからについて、対話を通じ、考えを巡らせながら深め、明日への行動につなげることを目的とした現代版井戸端会議です。毎回、テーマに応じたゲスト（話題提供者）の話をもとに少人数単位の車座で意見交換を重ねていきます。
今回のテーマ：「食を通じて未来を考える フェアトレードコーヒー」
フェアトレードとは、直訳すると「公正な貿易」。開発途上国の生産者に公正な価格を支払い継続的に購入することにより、生産者の生活水準の向上や環境保護などを目指す取り組みです。
フェアトレード商品の市場で大きな割合を占めるのは食品です。コーヒーやチョコレート（カカオ）、バナナなど、私たちの身近なところでもフェアトレード商品を見かける機会は増えてきました。しかし、日本のフェアトレードの認知度は欧米諸国などの先進国と比べるとまだまだ低く、商品を購入している人も少ないと言われています。
購入を通じて生産者を応援（支援）するフェアトレード。これを自分が住んでいる地域に置き換えて考えてみると、もう少し身近に感じられるかもしれません。
例えば、漁獲量の減少や燃料代の高騰など厳しい状況が続いている地元の漁師さん。私たちが地元でとれた魚を選び継続的に購入することは、漁師さんを応援することにつながります。これは私たちにもできる社会貢献のひとつと言えるのではないでしょうか。
車座になっての井戸端会議では、“モノの購入を通じた社会貢献”をテーマに、私たち一人ひとりができることや感じたことを参加者のみなさんと語り合いました。
ゲストトーク＆コーヒーの淹れ方レクチャー
遠賀郡水巻町でフェアトレードコーヒーの販売を手がける株式会社ウインドファームの中村 拓平さんをお迎えし、フェアトレードに関する取り組みについてお話いただきました。
- ウインドファームは、約30年前にブラジルの農場から直接コーヒーの輸入を始めた。その頃は、商社を通さずにコーヒーを直輸入し、自家焙煎して販売することはとても珍しかった。
- 「フェアトレード」という言葉がまだ社会に広まっていなかった当時は、新聞記事などで「国際産直」という言葉が使われていた。時が経つにつれ、フェアトレードは社会に浸透していった。
- 「有機栽培」へのこだわり。有機栽培は、農薬や化学肥料を使わないため、土壌の健康を保ち、人と自然に優しい農業を実現する。
- 一部の生産地域では鉱山開発がコーヒー生産のための土地を脅かしている。生産地域の自然環境を保護するために地元の環境保護団体を支援することも必要な活動のひとつ。
- フェアトレードの取り組みは、生産者の生活水準の向上や生産地域に学校を建設するなど、さまざまな社会貢献をもたらしている。
- ウインドファームでは、フェアトレードコーヒーの生産者だけでなく、有機栽培や森林農法など人と自然を大切にしながらコーヒーを栽培している人々を現地取材。年に2回発行する冊子やSNSなどを通して広く発信している。
コーヒーの淹れ方レクチャーでは、焙煎士／コーヒーマイスターの中村さんが、事前準備から抽出方法まで丁寧に説明しながら実演。コーヒー好きの参加者からはさまざまな質問が飛び出し、奥深いコーヒーの世界を学ぶことができました。
淹れたてのコーヒーを味わいながら、リラックスした雰囲気の中、中村さんと参加者のみなさんは交流の時間を楽しみました。
参加者の声
- コーヒーの淹れ方やフェアトレードの話など、大変参考になりました。
- 美味しいコーヒーと、参加者のみなさんの生の声が大変おもしろかったです。
- ウインドファーム中村さんのお人柄がとても伝わりました。コーヒー美味しかったです♪
モヤモヤしたまま・・です。
CIRCLを通じて持ち帰ってもらいたいものは、明確な答えではなく、“気づき”。
それぞれが感じている課題に対して解決の糸口が得られる場ではありません。そのため、モヤモヤしたまま… という人も。でも今まで知らなかったことを知る機会になり、気にならなかったことが気になるようになり、明日からの日常がほんの少し変わります。また車座となって語り合うことで、参加者同士の横のつながりや縁も大切に育てる場となっています。
今回のゲストスピーカーの紹介
株式会社ウインドファーム 焙煎士／コーヒーマイスター 中村 拓平 さん
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