12月7日(日)、南郷地区コミュニティ・センターで「南郷地区防災会議」の第4回目が開催され、自治会役員、防災士など約40名が参加しました。
地区防災計画とは
「わたしのまち」に災害が起きたときの対策を同じ地域で生活する住民どうしで一緒に考え、できることを見直し、災害による犠牲者を出さないための行動計画を地域一体となってつくる取り組みです。最初から完璧なものを目指す必要はありません。近隣の方が集まり、防災ゲームで楽しむ、街歩き(散策)しながら気になる箇所を見つける、これも地区防災計画の取り組みのひとつです。
*「地区防災計画」についての詳細はこちら(内閣府 防災情報)
*「地区防災計画」は行政の「地域防災計画」とは異なります。

この取組みでは、南郷地区コミュニティ運営協議会が主体となり、宗像市 危機管理課のサポートのもと全6回の行程で地区防災計画を作成します。講師は北九州市立大学 地域創生学群 准教授の村江 史年さん、記録などのサポートはPENTAGONが行います。
今回は地区防災計画 4回目
今回の会議では、11月16日(日) に各自治体ごとに実施された「情報伝達訓練」の振り返りと、災害時に自宅周辺で避難できる場所「緊急避難場所」について話し合いました。


情報伝達訓練の振り返りと次回に向けた改善
情報伝達訓練では実際の災害を想定して、電話・メール・LINEなど、さまざまな連絡手段を使って、情報がスムーズに伝わるかどうかの確認を行いました。
- 情報の正確さは、伝達内容を文字で確認できるLINEやメールが良かった。電話は、時間などの情報が誤って伝わってしまった。
- LINEやメールが難しい方のために、従来の電話連絡や声かけで伝えるなど、複数の連絡手段を組み合わせることも大切だと感じた。
- 決められた場所に集まる必要がなく、スマホなどの連絡手段があれば、当日自宅にいなくても参加できるのが良い。今回の結果から改善点を把握できたので、今年度もう一度実施してみたい。
など、各自治会ごとの振り返りでは、訓練を実施したからこそ見えてきた気づきや今後の課題が共有されました。
「災害時のためだけの特別な仕組みを作るよりも、自分たちが普段から使っているLINEグループや電話連絡網などの連絡方法に災害時の役割を付け加える方が、実用的で使いやすいでしょう」と村江先生からもアドバイスがありました。



いざという時の「緊急避難場所」の検討
次に、行政が指定する避難所(小中学校など)まですぐに避難できない場合を想定して、自宅の近くで一時的に身の安全を確保できる場所「緊急避難場所」について話し合いました。
地域にある公民館を緊急避難場所として活用する場合は、鍵の管理、何人まで避難できるのか、利用ルールや設備の活用方法など、事前に確認しておく必要があります。
避難には、安全な親戚の家や民間のホテルなどに身を寄せる避難や、自宅の安全を確認して過ごす「在宅避難」など、さまざまな方法があります。一つの方法にこだわらず、緊急避難場所をあらかじめ考えておくことが大切です。

4回目を終えて
今後は、これまで話し合いを重ねてきた内容を各自治会ごとに「地区防災計画」としてまとめていきます。年度が変わり役員が交代しても、地域の防災活動が継続して実施できる体制を作るための土台となります。
計画作成に必要なマニュアルやデータの提供、作成のサポートは、宗像市 危機管理課とPENTAGONが行います。
これからの予定
次回、今年度最後となる第5回目は、2月に開催予定です。
各自治会ごとに作成した「地区防災計画」の素案を発表し、気づきやこれからの課題などについて共有します。
これまでの地区防災計画の取り組みについて、レポートはこちらから読むことができます。
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