12月11日（日）、メイトム宗像・健診室で「宗像ビブリオバトル倶楽部」が「むなかた中学生ビブリオバトル2022」を開催し、本を紹介する中学生4人含めた18人が参加しました。
「宗像ビブリオバトル倶楽部」とは？
読書がより身近になることを目的として、年に数回「知的書評合戦ビブリオバトル」を開催しています。紹介本のテーマもさまざまで、幅広い世代が楽しむことができ、新しい本や人との出会いの場を提供しています。
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宗像ビブリオバトル倶楽部がロープレむなかたに参加するのは5回目。中学生大会を初めて企画した昨年はコロナ感染対策としてオンライン開催だったため、実際に集まって開催するのは今回が初めてです。
バトラー（本の紹介者）には宗像市内の中学校から4人の女子学生がエントリー。猪木のテーマをバックミュージックに、4人が登場します。少し緊張気味でしたが、司会進行を務める団体スタッフの末田さんが軽快なトークで場を温め、会場の雰囲気が和んだところで、ビブリオバトルスタートです！
ビブリオバトルスタート！
“文学少女”と死にたがりの道化（ピエロ）
高校3年生の文学部部長、自称“文学少女”の天野遠子と、平穏と平凡を愛する高校2年生の少年、井上心葉（このは）を中心としてさまざまな物語が紡がれる、ミステリアス学園コメディです。
「主人公は物語が食べてしまうくらい好きなんですけど…、比喩ではなくて、本当に食べちゃうんです！」と、スタートから観戦者をグッと引き込んだ嶋田さん。自身もライトノベルを書いているそうで、「主人公は自分に重なる部分があり、主人公を通して自身も成長できた」と話しました。堂々とプレゼンし、ディスカッションタイムでの受け答えは大人顔負けでした。
出雲のあやかしホテルに就職します
アナウンスさながら、流暢にプレゼンしたのは北沢爽香さん。
あらすじは、幼い頃から「あやかし」や「幽霊」が見える時町見初がやっとの思いで就職したのは、妖怪や神様たちが泊まりにくる出雲のホテルだった！というもの。
「このホテルに就職してみたいですか？」という観戦者からの質問に北沢さんは「就職したいです！」と答えていました。なにやらこのホテルには魅力が詰まっているようです。
赤ずきん、旅の途中で死体と出会う
本のタイトルを読み上げただけで会場に笑いを起こしたのは、母親の勧めでこの本を手に取ったという西上原さくらさん。
「赤ずきん」「シンデレラ」「マッチ売りの少女」などの西洋童話をベースにした連作短編ミステリーで、クッキーとワインを持った赤ずきんが旅の途中でさまざまな事件に遭遇していくというもの。なんでも、赤ずきんちゃんの持っているカゴの中にはたくさん武器が入っていて、ワインは火炎瓶になるんだとか…。
淡々と話す西上原さんが作り出す雰囲気と内容とのギャップが印象的なプレゼンでした！
ざんねんな偉人伝 それでも愛すべき人々
トリを飾ったのは川合英里さん。「本の表紙をまず見てほしい！」と、縁台から飛び出して会場のみんなに表紙を見せて回ります。このような演出ができるのも対面開催だからこそ！
この本はエジゾンや野口英世、アインシュタインなどの歴史的偉人たちの知られざるトンデモ行動を、おもしろおかしくまとめた新しいタイプの伝記。
プレゼンは元気いっぱいで、観戦者に質問を投げかけながらプレゼンする姿から、本当にこの本がおもしろかったことが伝わってきました。
ディスカッションタイムとチャンプ本の投票
プレゼンごとにみんなで本に対する興味や理解を深める「ディスカッションタイム」をはさみます。観戦者からはさまざまな質問が飛び交い、会場は終始和やかな雰囲気。プレゼンが終わると、観戦者は一番読みたくなった「本」に投票します。（バトラーも自分以外の本に投票をします）
投票の結果、今回のチャンプ本は北沢爽香さんが紹介した「出雲のあやかしホテルに就職します」に決定しました！
また北沢さんにはもちろん、他のバトラーにも参加賞として図書カードが進呈されました。
頑張って発表してくれたバトラーにほめ言葉のシャワーを浴びせてあげるイメージで、「ここがよかったよ！」という言葉を書いた「ほめシート」を、最後にバトラーに直接渡します。渡しながら観戦者は「おもしろかったよ」「頑張ったね〜」「読んでみたくなったよ！」など声をかけていて、学生たちも嬉しそうでした。
本大会を企画した団体代表の品川さんは、「開催直前まで、今年は直前までバトラーが集まらなかったこともあり、次年度の開催はどうしようか…と悩んでいましたが、学生たちの発表や会場の皆さんの様子を目の当たりにすると、やっぱりやってよかったと思えるし、もっとたくさんの人に見てもらいたい、参加してもらいたいと感じました。来年もまたやりますので、ぜひまた見に来てください！」と晴れやかな表情で回を締めくくりました。
参加者の声
- 普段中学生がどんな作品を読んでいるのだろう?と興味があったのですが、表紙や内容などバラエティ豊かで楽しかったです。この熱量、私も半分わけていただきました!!
- 中学生のみんなのエネルギーに圧倒されまくりました。この先将来が本当に楽しみですね
- 大人以上にプレゼンとQ & Aの受け答えがうまくて驚きました。本を読みこんでいるのがわかって頼もしかったです。みなさん度胸がありますね
- もっともっとたくさんの方々に参加していただきたいなぁと思いました。とてもいい企画なので
宗像ビブリオバトル倶楽部では年に3回程度、市内でビブリオバトルを開催しています。開催のお知らせはメイトム宗像のホームページ、または団体のFacebookページで発信しているのでチェックしてみてくださいね。